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吉井 信哉 副院長(頭痛専門外来)

SHINYA YOSHII

頭痛専門医による頭痛治療。
1人ひとりの患者さんに合わせた治療を。

埼玉医科大学卒業。東邦大学医療センター大橋病院脳神経外科に入局。横浜総合病院脳神経外科・救命救急部医局員を経て、吉井クリニック(頭痛専門外来担当)(東急田園都市線「池尻大橋駅」より徒歩3分)。

吉井 信哉 副院長(頭痛専門外来)

吉井 信哉 副院長(頭痛専門外来)

吉井クリニック

目黒区/大橋/池尻大橋駅

  • ●脳神経外科
  • ●内科

一次性頭痛と二次性頭痛。その違いとは……

吉井 信哉 副院長(頭痛専門外来)

頭痛は様々な原因で起こされており、頭痛の強さ、頻度、痛む部位や持続する時間によっても異なっており、国際頭痛分類では、片頭痛だけでも15種類、緊張型頭痛でも9種類あるとされ、頭痛は258種類を数えるとされています。
頭痛は、大きく分けると一次性頭痛と二次性頭痛に分類されます。一次性頭痛とは、片偏頭痛を始め、緊張型頭痛や三叉神経・自律神経性頭痛(群発頭痛を含む)などが代表的なものであり、これは頭痛以外の他の病気のない頭痛です。後者の二次性頭痛には、脳腫瘍や脳血管障害、あるいは感染症など他の病気が原因となって起こるものです。
頭痛診療治療で最初に行うのが、この二次性頭痛を徹底的に除外することにあります。特に、くも膜下出血や脳出血、脳梗塞や脳腫瘍など、そういった命に関わるようなものを見きわめていくことが肝要なのです。

命に関わる頭痛を見きわめていくことが大切

吉井 信哉 副院長(頭痛専門外来)

九州からいらした患者さんのケースです。近くの病院で片頭痛の治療をされいてたのですが、ある時突然首の痛みと後頭部痛が出現、首から後頭部の痛みが一時期治まらず、東京に来られた際に受診されました。そこで二次性頭痛を否定するため頭部MRI・MRAを撮りましたところ、脳の中心部に脳梗塞の跡があり、かつ脳の血管が割けそうな状態(椎骨動脈解離)になっていることがわかりました。脳梗塞は6ヶ月前に起こっており、血圧の治療もされてないことから厳密な血圧のコントロールと、片頭痛予防薬による治療を行った結果、血管の状態が改善し、頭痛も軽減いたしました。
当頭痛外来では、最初に画像診断、詳細な問診、採血をおこない、危険な頭痛かどうかの診断をおこないます。この方は幸いにも大事に至りませんでしたが、実際に脳梗塞やくも膜下出血を起こしているにもかかわらず、ここまで歩いていらっしゃる方が実際にいらっしゃいます。
危険な頭痛である二次性頭痛で受診される方は少ないですが、その可能性を除外すること。それが、頭痛治療で最初に求められることになります。

原因を探り、頭痛の過程を把握することから治療が始まる

吉井 信哉 副院長(頭痛専門外来)

二次性頭痛ではないことがわかれば、次に、その頭痛が何であるのかを突き止めなければなりません。片頭痛なのか、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛(群発頭痛を含む)なのか、それとも他の一次性頭痛なのか。時に2種類の頭痛を持たれている方もおり、詳細な問診を行っても初診では診断がつかないこともあります。その判断を助けてくれるのが、頭痛ダイアリーです。頭痛治療を行っていく中で、頭痛の頻度、強さ、治療に効果などメモを残していただくことにより、頭痛治療の糸口になります。
一般的に頭痛外来に来られる方の6~8割程度が片頭痛です。片頭痛のメカニズムは完全ではありませんが、有力な仮説が言われております。身体に何らかのストレス(寝不足や光、気圧の変動、ホルモンバランス、あるいは食品など)、が掛かることでセルトニンといわれる物質が枯渇することで血管が拡張し、それが神経を圧迫して炎症を起こしたり、三叉神経という神経から炎症物質が放出し神経炎症を起こしたりすることにより、人によっては目の奥の違和感や痛みを生じさせます。次に、その興奮が脳の中心に伝わっていくことで、肩こりや首の揉みたくなるような不快感をおぼえ、やがてそれが本格的な頭痛となります。目らかくる頭痛・肩こりからくる頭痛と感じていたのが実は片頭痛であったということは多いです。このように、片頭痛は段階を追うことができます。それを拾っていくことで適切な治療がおこなえるようになるのです。
頭痛外来では、頭痛の診断を行い、個々に合わせた治療を行ってまいります。頭痛が頻回であったり、生活の支障をきたすような頭痛であれば、頭痛の予防薬や治療薬なども行いつつ、頭痛の誘因となる環境を避ける指導を行います。
ここで病院に行くのが面倒と思い市販薬をばかりで対応している方に注意していただきたいのが、市販薬の乱用です。普通の頭痛と思っていて、市販の鎮痛剤を飲めば一時的に症状が改善するので、ついつい飲み続けてしまい、鎮痛剤が切れると頭痛症状がまた出現したり、頭が痛くになるのか怖いので定期的に鎮痛剤を飲んでしまったりする方がいます。この様な状態がある一定続くと薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)というさらなる頭痛をもたらしてしまう可能性があります。市販薬の量が増えたり、痛みのコントロールがつかないようであれば、早めにご相談いただきたいですね。

今後も正確な頭痛の情報を発信することにも力を入れていきたい

最近は、頭痛を訴えるお子さんが目立って増えてきました。中には、学校を休まざるを得ないほどの痛みを抱えるケースも少なくなく、そのことが別種の悩みになっている現状があります。その悩みとは、つまり、世間の目、というものです。残念なことに、「頭痛くらいで……」と認識されている方が大半というのが現実であり、深刻な症状を抱えた方の多くが、そのことでさらに思い悩むという悪循環となっています。
日本は以前、いわゆる頭痛後進国でありましたが、2005年に京都で開催された国際頭痛学会(坂井文彦先生)において、『京都頭痛宣言』が出され、本格的な取り組みが始まり2013年には国際的な頭痛治療のセミナー(Headache Master School in ASIA)も開催され日本の頭痛治療が飛躍的に進歩し、その後、同様の日本人医師専用のセミナー(Headache Master School in JAPAN)が毎年開催されています。また,現在では、頭痛のことをより多くの方に知っていただこうと、日本頭痛協会が主催する市民講座なども定期的に開催されています。私も微力ではありますが、治療とともに、みなさんに理解を深めていただくための活動にも精を出していきたいと思っています。

頭痛で悩まれている患者さんへ

まずは、痛み止めを飲み過ぎて頭痛をごまかし続けないこと。そして、自分に起こっている頭痛が何かということを知ることが大切です。自分の頭痛を知ることで前向きに治療に取り組め、それが問題を根本的に解決することにつながっていきます。
頭痛の悩みは十人十色。私の頭痛の診療は、①頭痛をしっかりと診断し、二次性頭痛を見逃さない、②慢性的な頭痛で寝込まなず、頭痛で悩んでいる時間を減らす、③出来れば頭痛が完全になくなることを目標に、その方その方に合った治療を心掛けてまいります。頭痛はその人の生活の質を著しくそこなわせるものにもなります。悩んでいる方は、日本頭痛学会のHPを参考にしていただき頭痛外来を受診してください。

※上記記事は2017年2月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

吉井 信哉 副院長(頭痛専門外来) MEMO

  • 出身地:東京都
  • よく手にとる本:医療関連書籍
  • 好きな言葉:努力
  • 好きな場所:自宅

グラフで見る『吉井 信哉 副院長(頭痛専門外来)』のタイプ

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
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